メルカリ、連結営業利益57.7%増でも連結営業CFは流出
メルカリの2026年6月期は、連結営業利益が43,905百万円へ増えた一方、連結営業キャッシュ・フローは9,512百万円の流出となった。国内の取引拡大に加え、あと払いなどの金融サービスも成長している。増益の中身を理解するには、事業の伸びとともに、グループの債権や預り金に伴う資金の動きを読む必要がある。
国内取引と金融サービスがともに伸びた
2026年6月期の連結売上は前期比19.0%増の229,293百万円、連結営業利益は同57.7%増の43,905百万円となった。連結の親会社の所有者に帰属する当期利益は同35.6%増の35,401百万円だった。
2026年6月期の連結セグメントでは、国内のJapan Businessの売上が前期比20.7%増の180,858百万円、セグメント利益が同47.2%増の51,316百万円となった。
- グループの国内Marketplaceでは、2026年6月期の流通取引総額(GMV)が前期比14.7%増の1,285,600百万円となり、2023年6月期以来の2桁成長に戻った。GMVは商品の取引総額を示す指標だ。
- グループのFintechでは、2026年6月期末のあと払い・メルペイスマートマネーの債権残高が前年同期比44.4%増の358,100百万円となった。この残高は破産更生債権等を除く。
会社は、グループの国内Marketplaceで、安心・安全な取引環境などの改善を通じて利用者数・単価・頻度がバランスよく成長する基盤ができたと説明する。Fintechについては、Marketplaceの好調な取引拡大に伴うメルカリ内の取扱高増加に加え、メルカードの会員獲得と利用場面の拡大で外部取扱高も伸びたとしている。
2026年6月期の連結USセグメントも、売上は前期比12.0%増の40,782百万円、セグメント利益は同125.8%増の1,664百万円となった。前期のセグメント利益は737百万円だった。
営業CFには債権と預り金、資金移動も表れる
2026年6月期の連結営業CFは-9,512百万円と資金流出が続いたが、前期の-11,949百万円から流出額は縮小した。利益の増加が、そのまま営業活動からの資金流入になったわけではない。
当期の連結営業CFの内訳では、営業債権及びその他の債権の増加108,732百万円と、金銭の信託の増加56,500百万円が資金の減少要因となった。一方、連結の預り金の増加45,203百万円と、供託金の返還による収入66,500百万円は資金の増加要因だった。
会社は、連結の営業債権及びその他の債権の期末残高が増えた主因を、メルペイのあと払いとメルペイスマートマネーの利用増加と説明する。連結営業CFを読む際にも、こうした債権の動きが確認軸になる。
当期の連結投資CFは29,240百万円の流出、連結財務CFは73,473百万円の流入だった。連結の現金及び現金同等物は前期末から37,040百万円増え、当期末に184,069百万円となった。
会社は、当期の連結財務CFの主な要因として、短期借入金の増加、社債発行・長期借入れによる収入、社債償還・長期借入金返済による支出を挙げている。
次は債権の回収と営業資金の内訳を確認する
グループのFintechで債権残高が増えるなか、回収状況はどう変わるか。
当期のグループのFintech債権回収率は99.4%だった。ただし、これは11か月前に請求した金額のうち11か月以内に回収した割合を四半期累計の加重平均で示したもので、破産更生債権等を除く。債権残高全体の将来の回収を保証する指標としては扱えない。
連結利益の伸びとあわせて、営業債権、預り金、金銭の信託、供託金の動きはどう変わるか。
メルカリの当期は、国内取引と金融サービスの成長が見える連結増益決算だった。次の開示では、事業の伸びに加え、債権の回収状況と連結営業CFの内訳を追うことで、利益と資金の両面から変化を確かめられる。
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- EDINET原本 PDF 1ページ
- EDINET原本 PDF 32ページ
- EDINET原本 PDF 33ページ
- EDINET原本 PDF 110ページ
- EDINET原本 PDF 124ページ
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