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日曜15分、報告書を読む入門約15分第8回

注記17を開いて、同じ数字へ戻る

この回を終えると、本表の数字に付いた注記番号から説明を探し、同じ条件の数字へ戻れる。ソフトバンクグループの有価証券報告書で、「のれん」を一緒にたどる。

シーズン18 / 12

この回でいちばん伝えたいこと

本表の注記番号から説明へ進んだら、表題と条件を確かめ、同じ数字を本表で見つけて読み終える。

はじめて読む人へ

先に、この言葉だけ

のれん
会社の取得時に、支払った対価などが、引き継ぐ資産から負債を差し引いた額を上回る分だ。この原本では115頁の行名と注記17の列名にある。今回は同じ数字へ戻る読み方を学ぶ。
本表と注記
この回の本表は115頁の「連結財政状態計算書」だ。科目ごとの数字と注記番号が並ぶ。注記は、その番号でたどる詳しい説明だ。
連結
この原本では、親会社と支配する子会社を一つの範囲として示す。グループ内の残高や取引は消している。単純な足し算ではない。今回の本表も「連結」と書かれている。
取得原価・累計額・帳簿価額
取得原価は169頁で増減を追う額だ。この原本の「のれん」は、取得原価から累積した減損損失を差し引いて帳簿価額を出す。171頁の帳簿価額が本表に載る額と合う。
流動・非流動
116頁の負債欄では、この二つの見出しの下に有利子負債が別々に載る。実習では「流動」と書かれた側だけを使う。
ソフトバンクグループの連結財政状態計算書を起点とする往復図。115頁の「のれん」の注記欄は17。矢印で169頁の注記17「のれんおよび無形資産」へ進む。169頁は取得原価の増減表、170頁は償却累計額及び減損損失累計額の増減表なので、ここで照合を終えない。171頁の「帳簿価額」で「のれん」列を確認し、2025年3月31日の5,781,931百万円と2026年3月31日の7,314,532百万円から115頁の同じ科目・日付・単位へ戻る。図の中心は「表題を確認→同じ数字へ戻る」。実習の有利子負債の解答額は描かない。
本表115頁の注記17から説明へ。169頁の取得原価で止まらず、171頁の帳簿価額を同じ日付・単位の本表へ照合する。 画像を押すと大きく表示できる。

この回を終えるとできること

本表の注記番号から対応する説明へ進み、表題・行・列・単位・対象日・集計範囲をそろえて本表の数字へ戻れる。

  • 注記欄の番号は、詳しい説明を探す手がかりだ。数字を控えた本表へ戻るまでが一つの確認だ。
  • 説明先に数字の表がいくつもあるときは、先に表題を読む。「取得原価」と「帳簿価額」を混ぜない。
  • 同じ科目でも、対象日、単位、連結の範囲、行と列をそろえてから照合する。

注記17をたどり、115頁の「のれん」へ戻る

教材はソフトバンクグループ株式会社の第46期有価証券報告書S100YGH5だ。記事下部の「EDINET|ソフトバンクグループ 有価証券報告書」から原本を開く。ページ番号は全315頁のEDINET PDFの表示を使う。前回は数字から同名の会社説明へ進んだ。今回は本表の注記番号を使い、説明から数字へ戻る。

時間見る場所PDF検索語確認すること
3分115頁|科目・注記番号・二つの日付を控える115/315連結財政状態計算書115頁の表題は「連結財政状態計算書」。今回の出発点となる本表だ。連結は、この原本で親会社と支配する子会社を一つの範囲として示し、グループ内の残高や取引を消している。「のれん」は、会社の取得時に支払った対価などが、引き継ぐ資産から負債を差し引いた額を上回る分だ。「のれん」の行を横に読む。「注記」欄は17で、金額欄は2025年3月31日が5,781,931、2026年3月31日が7,314,532。単位は百万円。17はページ番号でも金額でもない。二つの日付と科目名も一緒に控える。
3分169頁|注記17を見つけ、表題を先に読む169/31517.のれんおよび無形資産169頁の見出し「17.のれんおよび無形資産」を探す。注記17の入口だ。直下の表題は「取得原価の増減」。これは「のれん」の増減を追う額で、まだ本表に載る額ではない。単位は百万円で、列には「のれん」がある。2026年3月31日の取得原価は7,333,712百万円。115頁の同じ日の7,314,532百万円とは違う。行名と列が合っても、表題が違えば、ここでは照合を終えない。
3分170〜171頁|表の種類を分けて帳簿価額を探す170-171/315帳簿価額170頁には「償却累計額及び減損損失累計額の増減」の表が続く。169頁の取得原価とも別の表だ。この原本の「のれん」は、取得原価から累積した減損損失を差し引いた額で示す。2026年3月31日は7,333,712から19,180を差し引くと7,314,532百万円だ。171頁まで進むと、本表に載る額と合う「帳簿価額」の表がある。百万円単位の「のれん」列で、2025年3月31日は5,781,931、2026年3月31日は7,314,532。ここで115頁の二つの数字と合う。表の下に注があるときは、番号だけでなく、どの表・列・対象日についての注かを確かめる。注記全体の17と、表下の「注1」などは役割が違う。
2分115頁|同じ科目・日付・単位へ戻る115/315のれん115頁の「のれん」行に戻る。連結の本表で、2025年3月31日5,781,931百万円と2026年3月31日7,314,532百万円を、171頁の帳簿価額と一つずつ照合する。169頁の取得原価を本表の額として写さない。数字だけが目に入ったら、移動先の表題へ戻って確かめる。

原本でたどる

次は注記23で、流動の内訳を自分で確かめる

有価証券報告書S100YGH5 / 証券コード 9984

実演と同じく「本表→注記→本表」を一往復する。116頁では「流動負債」と「非流動負債」に有利子負債の行が分かれ、どちらの注記欄にも23,29とある。今回は内訳を見るために23を開き、流動側の合計へ戻る。注記23の表下には注1・注2もある。数字だけでなく、注が説明する列と対象日も確かめよう。

原本を開かないと解けない1問

原本で3分。注記23の一つの行と合計を読む

操作:EDINET PDFの表示116/315頁を開き、「流動負債」の「有利子負債」行と注記欄23,29を控える。表示189/315頁の「23.有利子負債」→「(1)有利子負債の内訳」を開く。百万円単位の表の「流動」欄で右側の2026年3月31日列を読む。表下の注1・注2も開き、最後に116頁の流動有利子負債へ戻る。

問題:2026年3月31日の連結の表で、流動欄の「短期借入金」はいくらか。同じ流動欄の合計はいくらで、116頁のどの数字と合うか。注1・注2が説明する列と対象日も一つのメモに書こう。

ヒント:189頁で「流動」の見出しから下へ進む。右側の2026年3月31日列で「短期借入金」と「合計」を別の行として読む。「平均利率」「返済期限」の列見出しと表下の注1・注2を対応させる。116頁では非流動側ではなく流動側へ戻る。

答えを確認する

2026年3月31日の連結・百万円単位の注記23では、流動欄の短期借入金は4,770,687百万円、流動合計は7,251,630百万円だ。合計は116頁「流動負債」の有利子負債7,251,630百万円と一致する。短期借入金だけが流動有利子負債の全額ではない。注1は「平均利率」列の2026年3月31日の残高に対する加重平均利率、注2は「返済期限」列の同日残高に対する返済期限を説明する。番号23は注記の見出しを探す手がかりで、注1・注2は表下の補足だ。

巡回で防ぐ取り違え

番号と表題をセットで読む本表の注記17は説明の入口だ。169頁の取得原価、170頁の累計額、171頁の帳簿価額は別の表だ。最初に見た数字だけを本表へ戻さない。
注記欄の番号と表下の注を分ける本表の番号は注記全体の見出しへ案内する。表下の「注1」「注2」は、その表の列や日付への補足だ。注記23では利率・返済期限の説明先を列見出しと合わせて読む。
一つの内訳を合計と呼ばない実習の注記23では、流動欄に内訳行と合計行が分かれている。短期借入金の行を、流動有利子負債の全額と読まない。数字が合わなければ、区分と表題へ戻る。

別の会社でも使う確認順

  1. 本表で科目、日付、単位、連結の範囲と注記番号を控える。
  2. 番号に対応する注記の見出しを探す。別の番号も並ぶなら、知りたい内容に合う見出しを選ぶ。
  3. 注記の表題、行、列、対象日、単位、表下の注を確かめる。
  4. 本表と同じ条件の合計または帳簿価額を探す。異なる種類の表の数字を混ぜない。
  5. 同じ本表の行へ戻って照合する。他社では番号、ページ、科目名をその原本で調べ直す。

この記事で確認した資料

まとめ

本表の注記番号で説明へ進んだら、科目名と数字だけで止まらず、表題を読む。

注記17では、169頁の取得原価の表を通り、171頁の帳簿価額を115頁の「のれん」へ照合する。

次の会社でも、番号と見出しを対応させ、同じ日付・単位・範囲の数字へ戻る。