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日曜15分、報告書を読む入門152

知りたいことから逆算する――有報15分の巡回路

この回を終えると、有報(有価証券報告書)を最初から追わずに読める。まず表紙で期間と原本を確かめる。次に、ページと検索語を使い、業績、現金の動き、数字の説明、リスクのうち必要な場所へ移る。

シーズン12 / 12

この回でいちばん伝えたいこと

有報は最初から読まず、表紙で読む条件を決めてから、知りたいことに必要な箇所へ検索語で移る。

はじめて読む人へ

先に、この言葉だけ

有報
有価証券報告書の略。この回で開く原本の書類名だ。
docID
開いている原本を見分ける文字列。この回ではS100YGH5を確かめる。
連結
この回で見る数字の範囲を示す見出し。「連結経営指標等」と「連結キャッシュ・フロー計算書」を目印にする。
CF
キャッシュ・フローの略。この記事では原本の「連結キャッシュ・フロー計算書」を指す。
注記
本表とは別にある説明の場所。本表の項目に付いた番号が移動の手掛かりになる。
有価証券報告書の必要箇所へ移る流れ。最初にPDF表示1ページの表紙で期間とdocIDを固定する。次に知りたいことを選ぶ。業績ならPDF表示3ページで「主要な経営指標等の推移」、現金と数字の説明なら121ページから123、124ページで「連結キャッシュ・フロー計算書」と「連結財務諸表注記」、リスクなら22ページで「事業等のリスク」を検索する。
表紙で読む条件を決め、知りたいことに合う検索語で必要箇所へ移る。 画像を押すと大きく表示できる。

この回を終えるとできること

知りたいことに合わせて、表紙で読む条件を決め、見出しと検索語で必要な箇所へ移れる。

  • 最初に知りたいことを1つ決める
  • 表紙と原本URLで、期間とdocIDを確かめる
  • ページ、検索語、見る行・列をセットにして必要箇所へ移る

15分で試す。問いから必要箇所へ飛ぶ

教材はソフトバンクグループの有価証券報告書S100YGH5だ。原本を開き、次の順で画面を動かす。各段階で、何を見るための操作かも確かめる。

時間見る場所PDF検索語確認すること
3入口を固定する|表紙と原本URL1/315事業年度原本URLのdocIDがS100YGH5かを見る。PDF表示1/315ページで「事業年度」を探す。第46期、2025年4月1日から2026年3月31日まで、提出日2026年6月22日を確認する。これが、この後に追う数字の対象期間になる。
3業績の入口へ|主要な経営指標等の推移3/315主要な経営指標等の推移業績を見たいときの入口だ。PDF表示3/315ページへ移る。見出しのすぐ下にある「連結経営指標等」を確認する。表では2026年3月の列を選び、項目名と「百万円」の単位を横にたどる。
4現金の動きへ|連結キャッシュ・フロー計算書121/315連結キャッシュ・フロー計算書現金の動きを見たいときはPDF表示121/315ページへ移る。表の上で「連結」と「単位:百万円」を確認する。2026年3月31日に終了した列を選び、知りたい項目の行を同じ列までたどる。項目の横にある注記番号も見る。
3表の条件を確かめる|連結財務諸表注記123–124/315連結財務諸表注記数字の表示方法を確かめるときはPDF表示123/315ページの注記へ移る。続く124/315ページで「表示通貨および単位」を探す。日本円で、百万円未満を四捨五入した表示だと確認する。
2リスクの基準日へ|事業等のリスク22/315事業等のリスクリスクを見たいときはPDF表示22/315ページへ移る。見出しの直後を読み、記載の基準時点が有価証券報告書の提出日現在であることを確認する。

原本でたどる

SBGの第46期有報で、現金の動きから注記への入口を探す

有価証券報告書S100YGH5 / 証券コード 9984

ここからは1問だけ、自分で原本を動かす。CFはキャッシュ・フローの略だ。数字を先に示さないので、PDFの行と列を自分で交差させる。

原本を開かないと解けない1問

原本で5分。CFの金額と注記番号を同じ列で探す

操作:原本を開く。PDF表示121/315ページへ移り、「連結キャッシュ・フロー計算書」を探す。表の上にある単位を見てから、2026年3月31日に終了した列を選ぶ。

問題:2026年3月31日に終了した1年間の「投資活動によるキャッシュ・フロー」はいくらか。同じ列の「SVFの投資の取得による支出」には、どの注記番号が付いているか。

ヒント:先に期間の列を縦にたどる。「投資活動によるキャッシュ・フロー」の行で金額を読み、次に「SVFの投資の取得による支出」の行で項目名の横にある番号を見る。

答えを確認する

連結の投資活動によるキャッシュ・フローは、2026年3月31日に終了した1年間で△4,507,172百万円となる。同じ列の「SVFの投資の取得による支出」の注記番号は45となる。

巡回で防ぐ取り違え

ページだけで終わらないページへ移ったら、見出しと検索語が一致するかを見る。
数字の条件を先に読む数字を見る前に、期間の列、連結・個別、単位を確かめる。
行と列を交差させる項目の行と、対象期間の列が交わる位置を読む。別の列へずれないようにする。
番号を次の入口にする本表の項目に注記番号があれば、その番号を説明へ移る手掛かりにする。

別の会社でも使う確認順

  1. 知りたいことを1つ決める
  2. 表紙と原本URLで、対象期間とdocIDを確かめる
  3. 知りたいことに合う見出しと検索語を決める
  4. 数字は、項目の行、期間の列、連結・個別、単位をそろえて読む
  5. 注記番号や基準時点があれば、その場所まで確かめる

この記事で確認した資料

まとめ

有報は、知りたいことから読む場所を決めると、最初から追わずに確認できる。

表紙で期間とdocIDを固定し、ページと検索語で必要箇所へ移る。

別会社でも、問いを決める、表紙で条件を確かめる、見出しを探す、行と列を読む、説明へ移る、という順を使える。